まだ、桜の季節には少し早いですが、化石や鉱物の整理をしていたら、桜石という名の石が出てきました。
この鉱物は、菫青石仮晶の断面が、桜の花びらのように見えることから、桜石と呼ばれています。
淡い桃色や淡い青色、金色、銀色の花びら模様は、キラキラと輝き、美しいです。
菫青石(アイオライト)は、ケイ酸塩鉱物の仲間で、マグマと堆積岩が接触した際にできるホルンフェルスと呼ばれる変成岩に含まれています。
泥岩中のAl、Mg、SiO₂が結晶化したもので、化学組成はMg₂Al₃(AlSi₅O₁₈)です。
結晶系は斜方晶系で、結晶の形は六角柱です。
モース硬度は7で、ガラス光沢があります。
多色性が強く、見る角度によって群青色から枯草色に変化します。
仮晶とは形状を残したまま、変化した鉱物結晶のことを言います。
桜石は、菫青石の六角柱状結晶が、その形を残したまま、白雲母や緑泥石に変化したものです。
桜石