ホウ素を含む鉱物は、ホウ酸塩鉱物やケイ酸塩と結合したホウケイ酸塩鉱物として存在しています。
古くから釉薬として使われ、現代は、ガラス向け用途に多く使われています。
トルマリンもホウケイ酸塩鉱物の仲間です。
ホウ酸塩鉱物とは、ホウ素に3個の酸素が結合した平面三角形のイオン(BO₃)⁻や4個の酸素が結合した四面体のイオン(BO₄)³⁻を単位構造とする鉱物です。
コールマン石
ホウ酸塩鉱物
化学組成 CaB₃O₄(OH)₃・H₂O
結晶系 単結晶 短柱状結晶、粒状、塊状集合体
モース硬度 4~4.5
ガラス光沢で、色は無色、白、灰色、淡褐色
ダンブリ石
カルシウムを含むホウケイ酸塩鉱物
化学組成 CaB₂(SiO₄)₂
結晶系 斜方晶 柱状結晶や粒状集合体
モース硬度 7~7.5
ガラス光沢で、色は無、白、灰、ピンク、黄褐色
チンカルコ石
ホウ酸塩水和物
ホウ砂の近縁種で、ホウ砂の脱水物
化学組成 Na₂[B₄O₅(OH)₄]・3H₂O
結晶系 六方晶 二菱面体結晶
モース硬度 2
色は白
ハウ石
ホウケイ酸塩鉱物
化学組成 Ca₂B₅SiO₉(OH)₅
結晶系 単斜晶 球状結晶
モース硬度 3.5
未処理のものは無光沢、磨くとガラス光沢になる。
色は白で、不規則な黒や灰色の縞目が入る。
逸見石
カルシウムと銅を含むホウ酸塩鉱物
化学組成 Ca₂Cu²⁺[B(OH)₄]₂(OH)₄
結晶系 三斜晶 短柱状結晶
モース硬度 1.5~2
ガラス光沢で、色は濃青、菫色