2個以上の鉱物などの結晶が、一定の角度で規則正しく結合しているものを双晶と言い、いろいろな鉱物で見られます。
よく知られているのは、水晶の日本式双晶で、これは2つの水晶が1つの結晶面を共有していて、約85度の角度で接合しているものです。
水晶の日本式双晶
長石にも双晶がよく見られます。
カルルスバット式双晶は、2つの結晶が互い違いになる格好で、結合しています。
正長石のカルルスバット式双晶
玻璃長石
カリ長石のバベツ式双晶
中性長石
石膏の単結晶は、菱形の面が目立ちますが、左右の結晶が向かい合って結合したものを燕尾式双晶と言います。
透石膏
スピネルのような八面体となる結晶が、一面だけ急激に成長し、三角形の結晶ができたものをスピネル式双晶と言い、180度回転し成長したものを、スピネル式回転双晶と呼びます。
スピネル式双晶
束沸石や十字石は、2つの結晶が組み合わさり、十字形の双晶を作ります。
束沸石
十字石
霰石や白鉛鉱は、3つの結晶が組み合わさり、三連貫入双晶を作ります。
霰石
白鉛鉱
その他にも、いろいろな鉱物の結晶に、双晶が見られます。
ドロマイトの三連双晶
蛍石の貫入双晶
黄鉄鉱
磁鉄鉱
硫砒鉄鉱
硫砒銅鉱