水晶は結晶中に、他の鉱物などを含むことが多い鉱物です。
角閃石や金紅石、クロム雲母、赤鉄鉱、電気石、緑泥石、緑簾石などいろいろな鉱物を含んだ水晶があります。
水や空気、オイルなどが、閉じ込められた水晶もあります。
これらの水晶を、インクルージョン クオーツと言います。
地殻の深い場所は、高温、高圧で、水も熱水状態になっていて、熱水中には様々な鉱物の成分が溶け込んでいます。
熱水が岩石の隙間に入り込み、地上近くまで達して、圧力と温度が下がると、鉱物成分は析出して結晶化します。
含まれている成分の中では、SiO₂が最も多く、水晶もゆっくりと成長します。
シリカ鉱物を、安定的な温度条件により、並べるとオパール→低温石英→高温石英→鱗珪石→クリストバルとなり、低温石英は573℃以下でできます。
水晶は低温石英に相当し、比較的、温度が下がった状態で結晶になります。
他の鉱物は、もっと高い温度で結晶化するので、これらの鉱物を包んだ形で、水晶ができたものが、インクルージョン クオーツです。
草入り水晶
角閃石や緑泥石が入り、草のように見えるもの。
苔入り水晶
角閃石や緑泥石が入り、苔のように見えるもの。
マリモ水晶
球形になったクーク石を含むことで、水中にマリモが浮かんでいるように見えることからマリモ水晶と呼ばれているもの。
クーク石はLiを含む緑泥石。
ルチル水晶
金紅石(ルチル)の針状結晶を含むもの。
ルチルの酸化状態により、金色や銀色、茶色などに見える。
鋭錐石入り水晶
角閃石の針状結晶入り水晶
気泡入りタンジェリン水晶
クロム雲母入り水晶
青いファントム水晶になっている。
赤鉄鉱入り水晶
赤茶色のファントム水晶になっている。
デュモルチ石入り水晶
電気石入り水晶
電気石の黒い針状結晶が入っているもの。
ホランダイト入り水晶
右側の星形に見える小さなものが、ホランダイト。
緑泥入り水晶
緑簾石(エピドート)入り水晶
レピドクロサイト入り水晶
ストロベリー水晶とも呼ばれている。