板チタン石(ブルッカイト)、鋭錐石(アナテーズ)、金紅石(ルチル)は、チタンの酸化鉱物です。
3種とも化学組成がTiO₂で、同質異像関係にあります。
金紅石は、高温条件ででき、最も安定した構造です。
鋭錐石と板チタン石は、低温条件ででき、共に少量しか産出しません。
チタンは、鉄より軽く、強度や耐熱性、耐食性に優れ、航空機や宇宙船、原子力発電所などの様々な部品に使用されています。
また、生体親和性が高く、拒絶反応や金属アレルギーを起こしにくく、人工関節や歯科インプラントに使われています。
光触媒としても利用されています。
板チタン石
結晶系 斜方晶 板状結晶
モース硬度 5.5~6
色は淡褐、褐、赤褐、黒
原石
水晶中に内包
鋭錐石
結晶系 正方晶 四角錐形結晶
モース硬度 5.5~6
色は褐、黄褐、灰黒
原石
金紅石
結晶系 正方晶 柱状、針状結晶
モース硬度 6~6.5
色は赤褐、黄褐、黒
水晶中に針状結晶として含まれることもあり、ルチルクォーツと呼ばれています。
原石
研磨した断面
水晶中に内包
ルース