東側の地域に、新生代新第三紀鮮新世の地層があります。
この地層は礫と砂、赤土の混じった層で、鉄分が多く、壺石や鬼板など面白い形をした造形物を、生み出しています。
壺石や鬼板は、礫や砂が鉄分を含んだ珪質粘土により、コンクリート状に固まったものです。
壺石は球状になっていて、中には白っぽい粘土が入っています。
周囲の石の1つをハンマーで取り除き、中の粘土を取り出すと壺になります。
壺石
鬼板は板状になったものです。
石を取り除き、褐鉄鉱の部分を粉末にして、陶磁器の絵付けの染料として使われたことがあるそうです。
鬼板
高師小僧は、主に棒状の形をしています。
湿地帯で、鉄分が植物の根などの周囲に集まり、成長したもので、根がなくなった後、管状の褐鉄鉱を主とする塊となったものです。
生痕化石の1種ともされています。
高師小僧
腎鉄鉱は赤鉄鉱の塊で、結晶が放射状に連なり、球状の集合体が造られ、球状の集合体が接合することでできたもので、曲面が動物の腎臓に似ていることから、腎鉄鉱と呼ばれるようになったものです。
黒く艶のあるものが多いですが、見つけたものは雨風にさらされ、風化して赤茶色に錆びていました。
腎鉄鉱