ノビルはユリ科ネギ属の多年草で、日本全土と東アジアに分布しています。
農道の脇や土手に自生していて、数本抜いて庭に植えたら、ずいぶん増えました。
5~6月に花茎の先端に花序をつけます。
花序は包葉に包まれていて、破れるととても小さな白や薄紫色の花を多数つけますが、
普通、花は大部分開かず、紫褐色の珠芽に変化します。
ノビルの花
包葉に包まれた花序
包葉が破れ、花が見えます。
花と珠芽
珠芽
山菜として、ニラやラッキョウのように利用できます。
根元に小さな玉ねぎ状の鱗茎があり食べられます。
ニラのような臭いとラッキョウのような辛みがあります。
生のまま酢味噌和えにしたり、天ぷらや甘酢漬けも美味しいし、薬味にも使えます。
ノビルの鱗茎
古くから利用されていて、万葉集にも詠われています。
醤酢に 蒜つき合てて 鯛願ふ 吾にな見えそ 水葱のあつもの(長忌寸意吉麻呂)