pHは水素イオン濃度の指標で7が中性、7未満は酸性、7を超えるとアルカリ性です。
pHは塩基飽和度と密接な関係があり、塩基飽和度が最も適正な状態といえる80%のときにpHは6.5程度になります。(保肥力の記事を参考にしてください。)
よって土壌のpHが少し酸性側にあるのが、作物を栽培するのに適した状態といえます。
わが国では作物を栽培する土壌の好適pHは5.5から6.5の範囲で、やや酸性側にありますが、これは日本は雨が多く土壌が酸性側に傾きやすいため、酸性側で育つ野菜がよく育てられてきたことにもよります。
ただ、pHが5.5以下になるといろいろな障害が起きてきます。土が酸性化すると土壌中の鉄やマンガン、アルミニウムが過剰に溶け出し、作物の生育を阻害します。
また、土壌微生物の細菌や放線菌はpH5.5以下になると活動が低下し、土壌中の有機物の分解が進まなくなります。
アルカリ性に片寄っても肥料養分の溶解性が悪くなります。
土壌の酸性度をあげるには石灰を用いますが、酸性度がわからないまま、石灰を投入するのは無謀ですからpHを測定して酸性度を把握することが必要です。
酸性度の測定には土壌酸性度測定器やpH試験液、pH試験紙などがあります。
土壌酸性度測定器
pH試験液セット
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