石英(SiO₂)は、生成される温度によって、構造や性質が変化します。
573℃以上で生成された石英を、高温石英と呼びます。
さらに、870℃以上では鱗珪石に、1470℃以上では方珪石になります。
融点は1723℃で、これ以上になると液体になります。
一方、573℃より低い温度で生成されたものは低温石英と呼ばれ、その結晶が水晶です。
高温石英
安定領域 573℃~870℃
結晶系 六方晶 両錐形結晶
モース硬度 7
色は半透明、不透明の白、茶
鱗珪石(トリディマイト)
安定領域 870℃~1470℃
結晶系 低温型 単斜晶 高温型 斜方晶 六角形の板状結晶
モース硬度 6.5~7
色は半透明、不透明の白
方珪石(クリストバライト)
安定領域 1470℃~1723℃
結晶系 正方晶 八面体、四面体の微細結晶や皮殻状集合体
モース硬度 6.5
色は半透明、不透明の白、灰白、褐色
低温石英
安定領域 ~573℃
結晶系 三方晶 六角柱の結晶
モース硬度 7
色は不純物の入っていないものは無色透明、白