緑簾石は、ソロケイ酸塩鉱物の一種です。
ソロケイ酸塩とは、1個のケイ素の周りを、4個の酸素が配位した四面体2個が、1個の酸素を共有して、(Si₂O₇)⁶⁻の構造単位をつくっているグループのことです。
結晶の長軸方向に平行な条線が、簾に似た形であることから、緑簾石と名付けられています。
緑簾石の仲間には、他に褐簾石、紅簾石、斜灰簾石、灰簾石があります。
緑簾石
化学組成 Ca₂Al₂Fe(SiO₄)(Si₂O₇)O(OH)
結晶系 単斜晶
モース硬度 6~7
色は黄、緑、緑黒、黒、灰
褐簾石
化学組成 Ca(Ce,Y)Al₂Fe(SiO₄)(Si₂O₇)O(OH)
結晶系 単斜晶
モース硬度 5.5
色は褐、黒
紅簾石
化学組成 Ca₂Al₂Mn(SiO₄)(Si₂O₇)O(OH)
結晶系 単斜晶
モース硬度 6~7
色は赤、ピンク、赤褐、赤黒
斜灰簾石
化学組成 Ca₂Al₃(SiO₄)(Si₂O₇)O(OH)
結晶系 単斜晶
モース硬度 7
色は白、ピンク、灰黄、淡緑
灰簾石
化学組成 Ca₂Al₃(SiO₄)(Si₂O₇)O(OH)
結晶系 斜方晶
モース硬度 6.5
色は白、ピンク、灰黄、淡緑、青
青紫色の美しい灰簾石が、タンザニアで発見され、タンザナイトと名付けられています。
タンザナイト