銅を含む鉱物は、黄銅鉱が圧倒的に多く、銅の生産量の約80%を占めていますが、他にもいろいろな銅鉱物があります。
珪孔雀石(クリソコラ)
孔雀石に似た銅の含水ケイ酸塩鉱物
結晶になりにくく、皮膜状、塊状の集合体を作る。
化学組成 (Cu,Al)₂H₂Si₂O₅(OH)₄・nH₂O
結晶系 単斜晶
モース硬度 2.5~3.5
色は緑、青で、樹脂光沢がある。
赤銅鉱(キュプライト)
銅の酸化帯に生じる二次鉱物
塊状の他、八面体や立方体の結晶が見られる。
化学組成 Cu₂O
結晶系 立方晶
モース硬度 3.5~4
色は赤銅色で、金属光沢やダイヤモンド光沢がある。
中宇利石
愛知県中宇利鉱山で発見された新鉱物
化学組成 (Mn,Ni,Cu)₈(SO₄)₄CO₃(OH)₆・48H₂O
但しこの化学式は誤りがあると指摘されています。
結晶系 単斜晶
モース硬度 6
色は鮮やかな淡青色で、針状、繊維状結晶が美しい。
斑銅鉱(ボーナイト)
銅の高品位の鉱石
化学組成 Cu₅FeS₄
結晶系 斜方晶
モース硬度 3
色は赤銅色から青紫、塊状で金属光沢
ブロシャン銅鉱
銅鉱床の酸化帯に生じる二次鉱物である硫酸塩鉱物
針状、放射束状、繊維状の結晶が集合している。
化学組成 Cu₄(SO₄)(OH)₆
結晶系 単斜晶
モース硬度 3.5~4
色は緑、黒緑でガラス光沢がある。
藍銅鉱(アズライト)
銅鉱床の酸化帯に生じる二次鉱物
藍色の顔料になる。
結晶の形は、柱状や棒状のものが多い。
化学組成 Cu₃(CO₃)₂(OH)₂
結晶系 単斜晶
モース硬度 3.5~4
色は濃藍、青で、ガラス光沢がある。