家庭菜園を借りた初めの頃のことですが、サツマイモを作ろうと紅あずまのツルを植えました。
サツマイモのツルは順調に育ち、8月頃には畝一面を葉が覆うようになりました。
しかし、次第に葉が黄色く変色し始め、褐色に枯れてきたので、ツルを見てみると根元の太い茎が縦に裂けて茶色になっていました。
菜園の指導員さんによるとつる割れ病だということで、そのまま回復することなく枯れてしまい、サツマイモを収穫することはできませんでした。
対策としては、カニガラが良いということで、カニガラ粉末を畑に入れて翌年からは被害はなくなりました。
つる割れ病はカビの一種であるフザリウム菌によるものでウリ科の野菜にも多く発生します。
野菜の根や傷口から侵入し、高温が続く時期に増殖します。
このフザリウム菌や立枯れ病の病原菌であるリゾクトリア菌は、細胞膜がキチン質でできています。
キチン質を多く含むカニガラや廃菌床を土壌中に入れると、放線菌がキチンを分解するために、キチナーゼを産生します。
キチナーゼはカニガラなどに含まれるキチンを分解しますが、同時にフザリウム菌やリゾクトリア菌の細胞膜も分解します。
このため、土壌病害を防ぐことができます。
サツマイモの葉とツル これは元気な状態のものです。
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