魚眼石(アポフィライト)は、ケイ酸塩鉱物の仲間で、花崗岩ペグマタイトやスカルン鉱床に見られます。
フッ素魚眼石KCa₄Si₈O₂₀F・8H₂O、水酸魚眼石KCa₄Si₈O₂₀(OH,F)・8H₂O、ソーダ魚眼石NaCa₄Si₈O₂₀F・8H₂Oの3種類がありますが、産出するのは、ほとんどフッ素魚眼石です。
結晶系はフッ素魚眼石と水産魚眼石が正方晶系、ソーダ魚眼石は斜方晶系で、結晶の形は柱状、錐状、板状です。
モース硬度は5で、ガラス光沢や真珠光沢があります。
色は無色透明や淡緑、淡黄、淡ピンク、淡青です。
アポフィライトは加熱すると薄く剝れる性質を持ち、ギリシャ語のapophulliso(剝れる葉)から命名されたもので、魚眼石の名称は、結晶面が魚の眼のようにキラキラ光ることから名付けられたとのことです。
水晶に似ていますが、魚眼石は水晶より硬くなく、断面は水晶が六角形なのに対し、魚眼石は四角形です。
魚眼石