透輝石(ダイオプサイド)は、カルシウムとマグネシウムを含むケイ酸塩鉱物です。
化学組成はCaMgSi₂O₆で、結晶系は単斜晶、モース硬度は5.5~6.5です。
結晶は柱状で、柱面に平行な劈開が見られます。
色は無色、黄、緑、褐色、灰色、黒などで、マグネシウムを置換した鉄の含有量が多くなるにつれて、色が深まり黒っぽくなります。
クロムを含むものは、エメラルドのような鮮緑色になります。
また、ブラックスターダイオプサイドは、マグネサイトの針状結晶により、光を当てると黒や黒緑色の中に4条のスターが現れます。
透輝石は複屈折が大きく、文字が書いてある紙の上に石を置き、見ると二重に見えるダブリングがあります。
ダイオプサイドの名称は、「二つの見え方をするもの」を意味する、ギリシャ語でdi(二つ)とoptis(見え方)を合わせたものとのことです。
マグネシウムが鉄に置き換わったものは、灰鉄輝石と呼ばれ、化学組成はCaFe²⁺Si₂O₆で、結晶系は単斜晶、モース硬度は5~6です。
長柱状結晶で、壁面は正方形に近く、色は暗緑、黒緑です。
透輝石
クロムダイオプサイド 原石
クロムダイオプサイド ルース
ブラックスターダイオプサイド
灰鉄輝石