近所の果樹園の一画に、タチアオイが植えられていて、満開になっています。
タチアオイは、アオイ科タチアオイ属の一、二年草で、中国や地中海沿岸が原産地です。
花茎が、真直ぐに人の背たけよりも高く伸び、花を穂状につけます。
花は花茎の下から順に咲いていきます。
花色は赤、オレンジ、黄、白、ピンク、紫、黒などで一重の他、八重咲きもあります。
花期は6月から8月です。
花茎が垂直に伸びることから立葵、また、梅雨の時期に咲くことから梅雨葵とも呼ばれています。
耐寒性も耐暑性も強く、こぼれ種でも増えます。
タチアオイは、古い時代に中国から薬草として持ち込まれ、観賞用に栽培されてきました。
万葉集でも詠われています。
梨棗 黍に粟嗣ぎ 延ふ田葛の 後の逢はむと 葵花咲く(万葉集)
花を乾燥させたものは蜀葵、根を乾燥させたものは蜀葵根と呼ばれ、生薬として用いられています。
利尿作用があり、二日酔いやむくみの回復に効果があるそうです。
タチアオイの花